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WordPressとNetCommons

NetCommons3

2017年NetCommons3(以下、NC3)が発表され、筆者は2019年にサンプルサイトを作成してみた。その過程から感じた点を追記しました。このページは、個人・小規模団体などのホームページ初心者が対象です。

CMS(Contents Management System)と呼ばれるソフトは多種多様あるが、世界的に最も利用されているのがWordPress(以下、WPと略)。一方、CMSとして検索しても殆ど出てこないNetCommons(以下、総称:NC、バージョンが異なる場合、NC2とNC3と略)。

NC以外のCMSはWPとかなり似かよっているように感じるが、NCはかなり異色のCMSと思う。特に異なる点は、NCはグループウェア的な利用を中心としたホームページと言える。取り組んでみた異種2個のCMSについて、固定ページで一般的なサイトを作成する場合を中心に記述してみた。

概論

WordPressWordPress公式サイト

CMSソフトとして、2021年度、全世界で約40%という圧倒的なシェアで、今も利用者が増加していると云う。10年前は、約13%で年々2から3%増加している。第2位のShopifyが3.3%で、WPはその10倍以上という圧倒的シェアで、CMSのグローバル・スタンダードと云える。情報提供元(BLOG BOOT CAMP様)

特徴:1.デザインテンプレートが非常に多く、デザインを選択するのが大変、利点でもあるが、厄介な面も。

特徴:2.ネット上の情報も非常に多いので、解らないこと、トラブルなど殆ど見つかる。これは、WPの最大の強み。

NetCommonsNetCommons公式サイト

国立情報学研究所が主に、学校向け利用を意識して開発されているが、ネットで会員間の情報をやりとりしたい、同好会、NPO法人、自治会などグループウェアとしての利用価値は広いと感じる。

特徴:1.HPの作成や管理運用に、HP技術が無くても出来るような設計が特徴。用途に合わせて26個のモジール(部品)をページに組み込み、そのモジュールにコンテンツを記述する方式である。

特徴:2.グループウェア的機能として、掲示板・キャビネット・カレンダ・回覧板・FAQ・汎用データベース・アンケート・小テスト・登録フォーム・施設予約・RSSリーダー・TODO、とても多い。

NetCommons3バージョンの改良・変更点NetCommons3公式サイト

1.レスポンシブ・ウェッブに対応、当然の改良であって、遅すぎた感はある。

2.ページデザイン(枠レイアウト)は、16種から選択。上記の関連であろう。

3.Bootstrap(CSSフレーム)を利用しているので、ボタンやナビゲーションなどは均一化しデザインが似てしまう。

4.ソースコードがテーブル組からボックスレイアウトに変更され、ソースコードが見易くなった。

5.NC2ではモジュールの呼称が、NC3ではプラグインに。

活用の方向

WordPress

ホームページやブログ制作をCMSで行うなら、個人的意見として「WordPress」以外考えられない。それは、圧倒的な情報量の多さとプラグインの多様性と感じる。

この比較頁は一般サイトということで記述しているので、WPはほとんどのサイトに対応出来ると思う。ただ運用する人がHTMLやCSSを使えない場合は、更新する頁をWYSIWYGの編集画面だけで出来るような設計が必要に感じる。

NetCommons

学校や各種団体が一般サイトにプラスとしてグループ内のコミュニケーションを行いたいようなサイト向きと言える。更に、管理・運用者がホームページ作成の知識が無くても出来るのが最大の利点と言える。

開発・容易性

WordPress

デザインがWYSIWYGの編集画面だけで出来る単純な場合は、HP知識が無くても比較的容易に作成できる。但し、初めて取り組むには入門書は必須であり、お薦めは「WordPressレッスンブック3.X対応」(エビスコム著)。

通常のHP作成(WPでは固定ページと呼ぶ)でデザイン(特にレイアウト)を自由に設計したい場合は、「html」と「css」の知識が必須となり、開発の難易度が高まり、生産性は悪くなる。

WPはテンプレート呼ばれる「php」で作成するが、よほど特殊なことが必要でない限り、「php」はレッスン書の基本的なテンプレートを使えばほぼ大丈夫。WPで作成するときのポイントは、テンプレートの使い方。さらに、多くのプラグインがあるので、是非利用したい。

NetCommons

全く「html」や「css」を知らなくても、HPは作成出来る。WPに比べると非常に生産性が高い。NCはモジュール呼ばれる各種の機能をレイアウトして頁を作成するようになっていて、良く使う「お知らせモジュール」はHTML編集も出来るので、細かな部分にも対応出来る。

NetCommons3

ページ内容いれる枠組みが16種から選択するしかないので、その中にプラグイン(NC2は、モジュール)を入れるだけでなので、とても簡単ではある。

デザイン・カスタマイズなど

WordPress

ホームページが簡易なデザインであれば、「html」と「css」の知識が無くても作成できるが、細かな部分は。「html」と「css」の知識は必要だ。JavaScriptの組込も容易であり、ネット上にテンプレートやプラグインが非常に多くあるので、これらを活用すれば、殆どのHPが作成出来る、と言って過言ではない。

デザインは、オリジナルで設計すれば独自のデザインとなり、自由に設計できる。但し、スマホ対応の為、メディア・クエリーで表示をコントロールする必要があるので少し厄介。

NetCommons2

レイアウトの自由度は高いので、それなりの頁は作成出来る。その際は「グループ化」を上手に使うのがポイントだが、細かな微調整は難しい。モジュールのタイトルは、標準で用意されたスタイルしかないので、それ以外にするには、カスタマイズするしかないが、カスタマイズはNetCommonsの構造を充分理解していないととんでもないことになるので注意。カスタマイズ本(公式)が出ている。

カストマイズは、ディベロッパーツールで見ても非常に解りにくいので、十分理解の上で行わないといけない。

この本はカスタマイズする場合は必須(「私にもできちゃった!NetCommons実践デザインカスタマイズ」)。

NCで作成されたサイトは、それと直ぐ判ってしまう。これを難点というかは、評価が分かれるところ。

NetCommons3レイアウト

NetCommons3

ページ作成は右図の16種のレイアウト枠から撰び、各プラグインを枠に入れていく、全プラグインはどの枠にも複数入れることが出来るが、プラグインの幅と枠の幅が関係するので考慮が必要だ。右図の例は、上段(ヘッダー用)・中段(左メニューとコンテンツ)・下段(フッター)を選択した状態。

プラグインは、22種あるが「お知らせ」以外は単一目的。コンテンツとして1番利用するテキストと画像をいれるには、「お知らせ」を多用する事になる(NC2と同じ)。

ツールバー

上記ツールバーの下段、右から2つ目の<>タグを使って、お知らせなどツールバー付きプラグインがかなり自由なデザインが作成出来る。

カスタマイズ:Bootstrapを使っているので、ボタンや背景色などは、簡易なカスタマイズは可能。この場合は、Bootstrapファイルでなく、テーマ設定のCSSファイルを後書きで修正する。

NetCommons3の幅とブレークポイント

* 標準の幅:1,200px

* 横2列、3列のデザイン:ブレークポイント
992px以下で1列表示

* 横2列 狭い列の幅:25% 広い列の幅:75%

* 横3列 狭い列の幅:25% 広い列の幅:50%

* 992px以下で1列表示なので、多くのタブレット機では利用に向かない。

* 各列に前後の余白(padding)15px、3列だと6 X 15=90px で少し冗長に感じる?

左が狭いレイアウト

25% 75%

右が狭いレイアウト

75% 25%

3列のレイアウト

25% 50% 25%

管理と運用

WordPress

ソフト的に軽量でHP作成の知識がある人には扱い易いと感じる。デザインの自由度が高いので、如何ようにも出来るが、運用者の技量に併せて作成しないと後々のHP更新が難しくなる。

特徴:1.CMSとして利用者が多いことによりハッカー攻撃の標的になりやすいと云われる。その性かバージョンアップが非常に多い。確実なバックアップとバージョンアップは必須となる。一方、プラグインを含めバックアップと動作確認がとても煩わしい。

特徴:2.バックアップは、プラグインが幾つかあるが、筆者は昔からの自前の方法で行っている。1/FTPソフトでWPインストール内のファイルをローカルにダウンロード。2/phpMyAdminを使用してデータベースをダウンロード。この方法の方が安心感がある。

NetCommons

ホームページだけのサイトであれば、管理はバックアップだけと言っても良いくらいで極めて簡易。グループウェアとして利用する場合は、会員管理を含めた作業が大変であるが、ホームページ知識不要で管理できる。

バックアップは、管理画面から簡易に作成出来る。FTPソフトでは 非常に多量のファイルがあり、時間が掛かり過ぎて、現実的でない。

ネット情報

WordPress

判らない場合のヘルプ・トラブルの調査などでは圧倒的な情報量があり、非常に心強い。筆者は、2回トラブルに遭遇、1つは、画面が真っ白になる状態。2つ目は、誤操作でstyle.cssの内容が他の内容に変わってしまった。この2つのトラブル、ネットで調べることで解決出来たのだ。

NetCommons

非常に情報量が少ない。また、公式サイトのQA等の回答も簡単で理解するのが大変で、あまり親切とはいえない。

プラグイン

WordPress

圧倒的に多数のプラグインが作成されていて、HP上で欲しいと感じる機能は見つかるように感じる。

注意点1:似かよった機能があるプラグインは入れない。

注意点2:1番利用されているものを撰ぶ。

注意点3:WordPress公式サイトから撰ぶ。

注意点4:必要なものに絞る。

注意点5:適宜バージョンアップされている。

NetCommons

NCでは、プラグインと呼ばず、追加モジュールというが、極端に少ない。尚、NC上で使える追加モジュールは公式サイトで紹介されているので、これを使えば動作の信頼性は高いと言える。

NetCommons3

名前がNC2ではモジュールで、NC3はプラグインと変更。殆どが継承されている。

筆者のプラグイン表示見本